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実在した捨て猫「兆治」の生涯をほぼ
実話をもとに構成しました。


「ボク幸せだよ」 捨てネコ兆冶の一生


ボクの記憶・・・それは小さな箱にいれられたところから始まったんだ。

暖かいママの温もりから離されて飼い主さんに小さな箱に入れられて
小さな公園の片隅にそっと置かれた。「いい人にかわいがってもらっ
てね」そう言って飼い主さんはいなくなっちゃった。「ねぇここはど
こなの?ボクひとりぼっちは嫌だよ、淋しいよ」そう言って泣いてた
んだ。「おなかが空いたよ ノドが乾いたよ ママ、淋しいよ」。。。

どてくらい時間が経ったんだろう?ボクのいる箱を覗き込んだお兄ち
ゃんが「うわ!捨てネコやん」と言ってお兄ちゃんはどこかに行った
と思ったら帰ってきた。そしてボクにミルクをくれたんだ。そしてい
っぱいナデナデしてくれたよ。とってもうれしかったんだ。

それからお兄ちゃんはボクを箱から出して抱っこしておうちに連れて
行ってくれたよ。

「もぉ!うちはネコなんか飼えませんからね!!」お兄ちゃんのママ
が怒ってた。お兄ちゃんともお別れしなきゃいけないのかな?そうし
たらまた一人ぼっちだよ。

でもお兄ちゃんは一生懸命ママにお願いしてくれた。

「どうせすぐ飽きるんだから!ちゃんと自分で責任を持ちなさい!」
ママは怒ってる。

でもお兄ちゃんはうれしそうにボクをナデナデしながら「よかったな
♪これからはボクの弟だよ!」って言ってくれた。ここがボクのおう
ちになったんだね。

ボクは「兆冶」っていう難しい漢字で名前をつけてもらった
「ちょうじ」って言うんだって。

お兄ちゃんは小学校っていうとこに毎朝おでかけしてる。ボクはお昼
はベランダっていうとこに行ってお昼寝するんだ。そしてお兄ちゃん
が帰ってきたら一緒に遊ぶんだ。とっても楽しい毎日だったよ。

でもね時々おっきなお兄ちゃんがおうちにきてボクがイタズラすると
怒るんだよ。お兄ちゃんは優しかったけどおっきなお兄ちゃんはちょ
っと怖かったな。

毎日毎日お兄ちゃんと遊んでママも最初は怒ってたけど可愛がってく
れるようになったよ。

そしてママさんはボクが遊びやすいようにベランダにおでかけするボ
ク専用のドアを作ってくれたりおもちゃも手作りでいっぱい作ってく
れたんだ。ボク幸せいっぱいだよ。

ねこ

毎日毎日楽しい時間が過ぎていってボクも大人になったよ。お兄ちゃ
んも中学校とか高校とか行っておっきくなっていって大人になってい
ったんだ。お兄ちゃんは相変わらずボクといっぱい遊んでくれるけど
大人になってからはママさんがずっと遊んでくれるようになったんだ。

そしてお兄ちゃんがおうちを出て行くことになってボクとママとふた
りで暮らすようになったんだよ。ママはボクのことをほんとの息子と
してかわいがってくれたんだ。そしてずっとずっと幸せな毎日が過ぎ
るって思ってた。

でもママが病気っていうのになっちゃって入院したんだ。

ボクはずっとおうちでひとりでお留守番したんだよ。時々お兄ちゃん
が来てゴハンとお水を置いていってくれるけどお兄ちゃんもお仕事が
忙しくてほとんど遊んでくれなくなったんだよ。ボク淋しいけどママ
が帰ってくるまでおりこうにしてるよ。

でもママは帰ってこなかった。

遠いところに行っちゃったんだって。

もうママに会えないんだ。淋しいよ。ボクまた一人ぼっちなのかな?
淋しいな。

ママのいなくなったおうちに一人でいるとお兄ちゃんがやってきて
「次のおうちにいこうな」って言って僕をキャリーに入れたんだ。
クルマに乗っておでかけしたよ。

ここが新しいおうちなんだぁ。

ボクはおじいちゃんと一緒に暮らすことになったんだ。
おじいちゃんはそんなに構ってくれなかったけどボクがイタズラする
と大きな声で笑ってくれたよ。

ある日、ボクの身体がかゆくてたまらなかったんだけど、おじいちゃ
んに病院っていうところに連れて行かれてお薬もらったよ。おうちの
中にノミさんがいっぱいになっておじいちゃんも大あわてだった。

そして今度はおじいちゃんと一緒に幸せに暮らしたんだよ。

そうやってずっとずっと一緒に幸せな時間を過ごせるって思ってたんだ。

でもね、今度はおじいちゃんが病気になってしまったんだ。長い間入
院してたんだけどボクはずっとお留守番がんばったよ。

おじいちゃんが病院から帰ってきてもおじいちゃんは寝てばかりだった。
しんどいの?早く元気になって一緒に遊ぼうね。

ボクおじいちゃんを一生懸命応援したけど病気はぜんぜんよくならな
かったんだ。

おじいちゃんを訪ねてくれる人もいない。お兄ちゃんもお仕事が忙しく
てぜんぜんきてくれなかった。「おじいちゃん 起きてよ ボクおな
かがすいたよ ノドがかわいたよ」おじいちゃんに話しかけたんだけ
ど起きてくれなかった。

それから何日が過ぎただろう?おなかが減ってくらくらしてきた。
するとおじいちゃんの声が聞こえた。あれ?ママも一緒にいるの?
ふわっと暖かい空気に包まれて体がふわっと浮いたんだ。



「兆冶、一緒においで」優しかったママとおじいちゃんがお迎えに来てくれたよ。

「これからまた一緒に幸せに暮らそうね」ママが優しく微笑みかけてくれたよ。

そして一緒に天国っていうとこに行ったんだよ。もう一人ぼっちにはならないんだって。

「ボクね 幸せいっぱいだよ」




wanko
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